ISHIODORI TAKESHI ARCHITECTS

Residence M

クライアントの要望は大きく3つ。
1つ目は「車2台がゆったり駐車できるビルトインガレージと、それにガラス張りで隣接する書斎」。2つ目は「周囲からの視線をできるだけカットしプライバシーが守られたLDK」。そして「一部コンクリートの打放しを使いたい」の3点であった。

そこでまず、東の道路に面する間口一杯に杉板型枠コンクリート打放しのボリュームを置き、ビルトインガレージを道路に近接したところではなくコンクリート打放しのゲートをくぐった先の敷地奥に設け、街並みに対しての圧迫感を抑えながら印象的なファサードとなるよう、ボリュームやバランスを調整した。

コンクリート打放しのボリュームと、ビルトインガレージに挟まれた部分にLDK・テラス・庭を配置し、庭の南側には縦の木製ルーバーを設けて周囲の視線をカットをしたが、それだけではやや閉塞感が生じたのでリビングに吹抜を設け、プライバシーを守りながらも風や光が心地よく通り抜ける開放的な空間とした。

□ モダンリビング 251号 掲載

  • 所在地:宮崎県宮崎市
  • 構造規模:木造 一部鉄筋コンクリート造 2階建
  • 敷地面積:308.40㎡(93.29坪)
  • 延床面積:191.82㎡(58.02坪)
  • 構造設計:AS建築
  • 施工:(株)高妻組
  • 竣工:2019年9月
  • 撮影:studio marsh 沼口 紀男