ISHIODORI TAKESHI ARCHITECTS

ATRIUM

宮崎市中心部の商業地域に建つ、その名の通りアトリウム-大きな吹抜-を内包する住宅である。

都市の中心部にありながら広さに恵まれた敷地環境を活かし、住宅の中心に大きな吹抜のあるLDKを据え、LDKを取り囲むように諸室を配置した。
吹抜に面した2階には子供室とご主人の趣味室を配し、家のどこにいても吹抜を介して家族の気配を感じられるような構成とした。

LDKの南には奥行き2.7m、軒の深さ3.6mのテラスを設けた。
そこは室内の延長としての”もう一つの大きなリビング”である。
吹抜の天井と梁がそのまま外部へと伸び、大きな木製の窓を開けると内と外が繋がり、内部が外部へ、あるいは外部が内部へ拡張していく。

室内は、床材はチーク、壁は白の塗装、天井や家具・建具はチーク色に染めた板張りの空間で統一し、南国宮崎らしい明るく穏やかなリゾートの空気感を演出した。

吹抜の大きな気積とリゾート感ある空間が、ゆるやかに流れる時間と柔らかな光を生み出し、家族をやさしく包み込む。

  • 所在地:宮崎県宮崎市
  • 構造規模:木造2階建
  • 敷地面積:879.89㎡
  • 延床面積:269.25㎡(81.44坪)
  • 構造設計:三輪智洋建築設計事務所
  • 施工:(株)高妻組
  • 竣工:2024年10月
  • 撮影:YASHIRO PHOTO OFFICE