ISHIODORI TAKESHI ARCHITECTS

Bruco

この地に建っていた両親の家から眺める、青い海と空が好きだった。
南側には小さな森が見える。
この景色を眺める日当たりの良いリビングを考えていくと、いくつにも折れ曲がったプランとなった。
外壁に用いた幾重にも重なるサイディングのでこぼこ感と、地に沿って折れ曲がるその姿はまるで青虫の様。
プロジェクト名をイタリア語で青虫を意味する『 Bruco 』と名付けた。

1階の薄暗く長い廊下を経て2階へ上がると、明るく開放的なリビングが広がる。
リビングからテラスへ連なる壁には乱形石を貼り、屋外へと続く木製建具をフルオープンとして室内と屋外を一体の空間とすることで、どこまでも突き抜けるような青く広がる空と海をより深く感じることができる。
1階の書斎には、多趣味のクライアントがいつでも好きな事が出来るよう、出入りのしやすい大きな引戸を設けて天気のいい日にはオープンに。
いくつにも折れ曲がった複雑な構造のため、空間はできるだけシンプルに。
1階と2階を同じボリュームにすることで、すっきりとした外観に。

クライアントのこだわりのインテリアや植栽も加わり、青虫は南国らしいスタイルの蝶となった。

■ アーキテクチャーフォト 2020.06 掲載
■ Archidaily 2020.06 掲載
■ Archidaily china 2020.07 掲載
■ 東レ ラップサイディング カタログに施工事例として掲載
■ 東レ ラップサイディング WEBのトップページに施工事例として掲載
■ フローリングメーカー ニッシンイクス WEBに施工事例として掲載

  • 所在地:宮崎県日南市
  • 構造規模:木造2階建
  • 敷地面積:275.80㎡(83.42坪)
  • 延床面積:142.51㎡(43.10坪)
  • 施工:(株)前野建設
  • 竣工:2020年3月
  • 撮影:studio marsh 沼口 紀男(※は除く)